関根勢之助は京都市立美術専門学校(現京都市立芸術大学)を卒業し、独立展に入選、その後「ゼロの会」「VOLの会」を設立し、絵画を起点とし先鋭的かつ実験的な制作を続けながら、多くの美術家・文学者・研究者との交流を通して幅広い活動を行いました。
また、京都市立芸術大学でも長く教鞭をとり、美術学部・美術研究か構想設計選考の基礎を作り多くの優れたアーティストや様々な領域で人材を輩出しました。
本作品集は関根勢之助の絵画と美術・教育などを束縛する制度的な思考と戦い続けながら同時に詩情にあふれた創作活動の軌跡をたどります。
初期の抽象絵画から目を閉じて描かれた「ブラインド・ドローイング」等の実験的な作品、様々なドローイングや立体の小品、原発の問題を先駆的に示唆したインスタレーション「炉と灰」等の図版と共に、同人誌「VOL」や詩集「スケッチブックの余白に」などの資料を掲載し、その創作活動の全貌を把握することが出来る初めての作品集です。
また同じ時代を伴走した岩城見一(美学)、林剛(美術家)のテキストを掲載し多角的にその活動を展望できる貴重な資料です。
※2013年6月1日から7月15日まで京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)で開催される「絵画あるいは戦いの日々 関根勢之助1929 - 2003」に合わせて出版された作品集になります。
出版社: 美学出版
タイプ: ハードカバー(ケース入)
言語: 日本語
ページ数: 192ページ
サイズ: 30.7 × 21.3 cm
状態: 新刊
その他: カラー図版46点