イヴ・クライン(Yves Klein 1928年 - 1962年)フランス・ニース出身の芸術家。戦後のヨーロッパ美術の重要な人物とされ、1960年に設立されたヌーヴォー・レアリスム芸術運動の主要メンバーの一人。また、パフォーマンスアートのパイオニアであり、ポップだけでなくミニマルアートへのインスピレーションの先駆者でもある。インターナショナル・クライン・ブルー（イブ・クラインの代名詞ともいえる深い青色）を使用し、単色のみによる絵画作品（モノクローム絵画）を制作。塀の上から上空に向けて跳躍た写真作品『空虚への跳躍』や、顔料を体に塗ったヌードモデルをキャンバスに横たわらせたり、モデルの周りのキャンバスに顔料を吹き付けた制作した絵画「人体測定」シリーズといった奇抜な作品を制作。

本書は、2022年12月10日から2023年4月16日まで、スイス・ランスのFoundation Opaleにて開催の展覧会を機に刊行されました。
イヴ・クラインは、アボリジニの視覚芸術に、明確な関心を持っていた最初のヨーロッパ人芸術家の一人かもしれません。クラインのアーカイブから発見された若い頃の作品が、後にアボリジニのモチーフのコピーであることが判明しました。この作品は、クラインがオーストリア北西部の洞窟壁画に精通していたことを裏付けています。この展覧会及び書籍では、クラインの作品と12人のアボリジニの芸術家((Angkaliya Curtis、 Bardayal "Lofty" Nadjamerrek、Bill Whiskey Tjapaltjarri、Danie Mellor、Dhambit Munungurr、 Emily Kame Kngwarreye、Ignatia Djanghara、Paddy Bedford、 Waigan Djanghara、Wattie Karruwara、Judy Watson、 Paji Honeychild Yankarr)の作品が比較して掲載されています。1950年代、アボリジニの芸術はほとんど知られていませんでしたが、クラインは両親と共に先史時代に魅了されていました。これらの作品らは、フランス人の芸術家とオーストラリアのアボリジニの世界とのつながりが、決して恣意的なものでないことを示しています。

出版社：　　Mousse Publishig
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語、フランス語
サイズ：　　27 x 20 cm
状態：　　　新品
ページ数：　224ページ
刊行年：　　2023年
ISBN：　　 9788867495610