トーマス・シュミット【Making Things - Drawing Action Language 1970-2006】
トーマス・シュミット(Tomas Schmit、1943–2006) ドイツ西部のThier(現在のヴィッパーフュルトの一部)生まれの、アーティスト、作家。1960年代初頭のフルクサス運動に参加。ボイス、ケプケ、フォステル、パイクをはじめ多数が参加した、伝説的なイベントである1964年の『20th July TU Aachen』をオーガナイズした。 その後、急進的な可能性の退化に対抗して早期にフルクサスの活動から退き、ドローイング、テキスト、本、アーティストブックを手掛ける。数十年間で彼は数千のドローイング作品を発展させ、国際的なギャラリーで作品の発表を行い、一連の作品は有名美術館にコレクションされている。 1982年に、アーティストの視点からフルクサスのアイデアを評価する理論的テキスト『about f』を執筆。1986年にはハノーバーの芸術賞であるクルト・シュヴィッタース賞を受賞。 またシュミットは、言語、論理、パラドックス、生物学、サイバネティックス、脳研究、行動研究、統覚理論など広範囲に及ぶテーマを扱い、1989年には『first draft (of central aesthetics)』と題する脳研究についての著書を出版。 ヨーロッパのフルクサスグループによる2年間の目覚ましい活動の後、1964年に分裂した時、パフォーマーとしてアクションに関わっていたトーマス・シュミットは、徐々にパフォーマンスから身を引きます。そして彼は、1966年からは執筆とドローイングに専念します。しかし、観客の前で共にアクションを行う場所としてのステージへの考えは彼のアートから消えるこははありませんでした。 ベルリンにある、版画とドローイングの美術館『Kupferstichkabinett 』にて、2021年9月から2022年1月にかけての展覧会に合わせて刊行された本書では、シュミットの全作品におけるパフォーマンスとドローイングの緊密な連動を初めて検証します。彼のドローイングは複合的で、しばしばユーモラスな考察、言語・論理・サイバネティクス・生物学・行動科学・知覚など多様な主題を扱います。 40年近くに渡って、シュミットがドローイングとランゲージアートのスペクトルを多層的に反映しながら、紙の上に独自に展開した「ドローイングのパフォーマンス」作品を存分にご覧いただける一冊となっています。 出版社: Hatje Cantz タイプ: ペーパーバック 言語: ドイツ語、英語 ページ数: 256ページ 図版: 250点 サイズ: 29.7 x 22.5 cm 状態: 新刊
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