ソフィ・カル【Double Game】

ソフィ・カル(Sophie Calle 1953年 - )フランス・パリ出身の芸術家。80年代より芸術活動を始め、美術機関で教育を受けていない。7年間の放浪の旅からパリに戻った後、見知らぬ人を尾行したり28人の友人や赤の他人に自身のベッドで8時間寝てもらい撮影をするという作品を制作。自身の感情や記憶を扱った作品やプライベートな感情や行為を視覚化する作品などがある。それらの作品はフィクションなのかノンフィクションなのかも分からないまま、鑑賞者は追体験し様々なことを感じる。また、作品形態は写真とテキストという組み合わせが多く、それらの展示の際の構成は、鑑賞者を彼女の世界に導く。また、彼女の書籍は、アーティストブックのように凝った作りとなっており、どの書籍もサイズ・表紙・紙・配列・印刷に至るまで、本を開くだけで、作品を見るように手に取ることができる。

本書「Duble Game」は、1998年に制作されたカルの作品の一つです。
ポール・オースターがカルの生き方に感銘を受け、自身の小説「リヴァイアサン」の登場人物マリア・ターナーのモデルとして起用しました。逆にカルはこのマリア・ターナーを演じ「ダブル・ゲーム」という作品にしました。3つの章で構成されたこの作品は、最初ポールのフィクション作品の中のマリアの物語から始まります。しかし、マリアの物語のベースはカルの実際の生活に基づいて描かれています。

第1章は、カルによるマリアの物語の再演で始まります。この章はオースターの小説においては、架空の世界として書かれた部分と、カル自身にインスピレーションを得て書かれた部分が織り交ぜられています。

第2章は、現実のカルの世界が深く掘り下げられていきます。しかし、一連の互いに関係しあう物語と、テキストと画像による抽象的な作品が、リヴァイアサンのマリアによって侵食されていきます。

第3章は、マリアの作者であるオースターに焦点が移されます。オースターの『Gotham Handbook』で述べられたカルの質問、「どのようにしてニューヨークでの生活をよりよいものにするか」というアーティストの個人的な問題を模索します。

※2007年に再販された英語版となります。

出版社:  Violete
タイプ:  ハードカバー
言語:   英語
ページ数: 295ページ
サイズ:  20 x 14.2 cm
状態:   新刊

販売価格

4,100円(内税)

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