マルセル・デュシャン【The Duchamp Book】
マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp 1887 - 1968年)フランス・ノルマンディ地方出身の芸術家。20世紀美術に最も影響を与えた人物の一人。兄の影響から、絵画を学び画家としてスタートしますが、1912年で絵画を放棄。その後未完の大作「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」大ガラスを制作。1913年には、大量生産された既成品を用いたオブジェを制作。これらを「レディ・メイド」と呼んだ。大量生産品を用いることで職人的な美術作品の一点ものという概念を否定し、「美とは何か」という美術における最大の問題に触れた。この概念は、ポップアートや廃物芸術、ジャンクアート、アッサンブラージュなど後の様々な美術の領域に影響を与えた。ピカビアとの関係によりダダ、ブルトンとの関わりにおいてシュルレアリズムの両者の美術運動への関わりによりダダイスト・シュルレアリストとも言われる。また、30代後半より、制作を引退(死後、作品が見つかっているので不確か)。この「沈黙」について、ヨゼフ・ボイスは「デュシャンの沈黙は過大評価されている」と言った。チェス好きとしても有名で、その腕前はセミプロレベルだったと言われている。2004年には、ここ日本でも大阪国立国際美術館の開館記念展にて「デュシャン展」が開催されています。 本書は、『作家性とアイデンティティの問題』『エロティシズムへの関心』『デュシャンの解釈において2つの柱となる錬金術と科学』『作品における謎めいた言語の使用』『ユーモアと遊びの役割』を主要なテーマに、数多くの作品資料によって、しばしば批評家や鑑賞者を混乱させてきたデュシャンをめぐる議論をまとめた、イギリスのテート美術館刊行の書籍。 デュシャン作品を取り巻く難解な論述を明らかにし、アートと作品に関する探求者として、最も謎めいていると同時に魅力的なデュシャンを理解するための重要な資料を提供する一冊となっています。 出版社: Tate Publishing タイプ: ペーパーバック 言語: 英語 ページ数: 198 ページ サイズ: 24.6 x 19.2 cm 状態: 新刊 図版: カラー112点
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